現状課題と都市計画
医療福祉
医療福祉の視点に基づいた、
10のアクションを公開しています。
目指すべき理想のすがた
専門家と町民が伴走し、共に創る健康で安心なくらし
そのために必要なこと
自分ごととして健康を考える場/専門家の多職種連携/町民と総合診療医のつながり
医療福祉
10のアクション
アクション 01
みんなの健康公民館「生きがい農りラボ」
- 必要なこと
- 自分ごととして健康を考える場。
- 課題
- 医療や介護・看護などの最新の情報が入手しにくい。
施策・行動
- 日常生活での予防・未病につながる生活習慣についてのセミナーや、病気ごとの専門知識から車椅子の介助方法から手話のやり方まで、町民が医療、介護、看護について、悩んでいることについて相談でき、かつ有益な情報を収集できる場。
- 一方的に、レクチャーを受ける形式だけではなく、正解のないことについては、同じ悩みを持つもの同士、自分の体験談や情報を共有しながら、解決策を話し合うラボ機能を持たせる。
- 専任のファシリテーターを配置し、町民が能動的に毎日、きたくなるような健康公民館的な場を目指す。
アクション 02
頭と身体で健康を楽しく学ぶ「健康まつり」
- 必要なこと
- 自分ごととして健康を考える場。
- 課題
- 健康な時から医療保健福祉に関する情報が取りにくい。
施策・行動
- 医師や看護師から健康に関する知識や情報をレクチャー。
- 生活習慣病や三大疾患についてのマメ知識、終活など人生最後のしまい方についても紹介。
- 子どもたちには、医師や看護師の制服を着せて職業体験を提供し、医療・保健・福祉を身近なものとしてとらえてもらう。
- 頭で聞くだけではなく、体力測定や簡単な健康体操も紹介、頭と体でバランスよく健康をイメージしてもらう。
アクション 03
自分のペースで健康づくりができる「楽動ジム」
- 必要なこと
- 自分ごととして健康を考える場。
- 課題
- 町内にジムがない。
施策・行動
- 子どもから大人まで、幅広く使えて、安心して通える便利なフィットネスジムをつくる。
- スポーツ能力や筋力向上の趣旨というよりは、健康で楽しくにウェイトをおき、誰に対してもウェルカム感にあふれる場とする。
- 病院でリハビリを終えた人たちの、運動能力回復のためのプログラムや、高知式体操を始め、高齢者のための予防体操なども日常的に体験できるように企画。
アクション 04
健康になることを楽しめるヘルシーキッチン
- 必要なこと
- 自分ごととして健康を考える場。
- 課題
- 日ごろから健康を維持・増進するために何を食べたら良いかわからない。
施策・行動
- 都農町の食材を活用し、何よりもおいしい食事を提供するキッチン。病気になった人も、健康な人も利用できるように、ドリンクからフードまで、健康を意識したメニューを取り揃え。
- 専任の管理栄養士を配置し、病気ごとの食事指導や、栄養教室、一人暮らしの人たちには自炊指導を実施。
- 来店できない人には健康食のデリバリーの仕組みも整備。
- レシピや調理の仕方は「介護インスタ」を開発し、自宅にいながらにして健康メニューを摂取できるようにする。
アクション 05
多職種連携教育コーディネーター「ごちゃまぜ師」の養成
- 必要なこと
- 専門家の多職種連携。
- 課題
- 専門家同士の横のネットワークがない。
施策・行動
- 人口減少や少子高齢化、医者不足の課題に直面する都農町で、医師や看護師、介護福祉士、保健師、理学療法士などの様々な専門家たちが連携して治療や介護に取り組むことが必要。
- その為には、患者一人ひとりに合ったコーディネイトやプランニングを行う必要があり、その役割を担うのが「多職種連携教育コーディネーター(ごちゃまぜ師)」。
- 宮崎大学の公開講座として、地域包括ケアシステム及び多職種連携について学びながら、地域の実情に応じて連携教育のコーディネートとプランニングを行うことができる人材養成に取り組んでおり、都農町内の専門家たちが一人でも多く「ごちゃまぜ師」の役割を担えるようになることを目指す。
アクション 06
医療保健福祉関係者のオンラインカンファレンス
- 必要なこと
- 専門家の多職種連携。
- 課題
- 専門家同士の横のネットワークがない。
施策・行動
- 医師や看護師、介護福祉士、保健師、理学療法士などの様々な専門家たちが定期的に患者一人ひとりの状況を共有する。
- 都農町デジタル・フレンドリーで高齢者にもタブレットの利用促進が進む中、供給側も、働き方改革をかねてオンラインでリアルタイムに共有するしくみをつくっていく。
- 対面(オフライン)でなければできないことと、オンラインでもできること、より効率的にできることの仕分けをしたうえで、各専門家たちの横断的な情報・ナレッジ共有を進めることで、少ない人数での医療保健福祉体制が実現。
アクション 07
カルテの電子化とオンライン共有
- 必要なこと
- 専門家の多職種連携。
- 課題
- 病院同士で患者の状況が共有できない。
施策・行動
- 町内の病院間での情報共有、申し送りなど、現状、紙カルテで実施されているため、効率が悪く、共有の難易度が高い状況。
- 都農町デジタル・フレンドリーで、町全体にタブレットやスマートフォンを活用して効率化、コミュニケーションの活性化を目指している中、各病院においても、紙カルテから電子カルテに移行。
- 病院間での申し送りや、おくすり手帳や各自の履歴をデータ管理できることで、人手不足を補う効率化や生産性のアップにもつながる。
- 患者側にとっても家族を含めて、患者の状態を共有できるため安心感が増すことが期待される。
アクション 08
「つのまる」で日常的に双方向のコミュニケーション
- 必要なこと
- 町民と総合診療医のつながり。
- 課題
- 町民が総合診療医の存在や役割を知らない。
施策・行動
- 町内の地域包括ケアのしくみや、総合診療医を紹介するローカルけんこうメディア「つのまる」を活用し、配布されたタブレットで高齢者が日常的に総合診療医の情報を知ることができるよう周知を高める。
- 「つのまる」で総合診療医や看護師、ソーシャルワーカーをはじめとした多職種の専門家が毎日健康情報を配信する「けんこう日記」を活用して、町民から直接、質問をしたり感想を言えるように推進して、日常的に専門家と町民が双方向で対話ができる環境を整える。
- 医療福祉、健康に関する情報やイベントがあれば、「つのまる」に掲載していき、町民にとって健康に関する身近なメディアに育てていく。
アクション 09
タブレットで総合診療医と話せるオンライン診療
- 必要なこと
- 町民と総合診療医のつながり。
- 課題
- 町民が気軽に総合診療医と話せない。
施策・行動
- これから、高齢者が免許返納や体力的に外出が難しくなってくる、あるいは車のない人にとって病院にいく交通アクセスが少ないことを踏まえて、自宅にいながら、総合診療医に相談や診察ができる環境を整える。
- 都農町デジタル・フレンドリーにより、65歳以上にはタブレットが配布されており、年4回、各自治会単位で使い方の講習会も実施しているため、町民側のサポートは今後も充実させていくことは可能。
- 病院側で、オンライン診療に関するシステムとオペレーションの体制を整えて、オンライン上でも「かかりつけ医」としての役割を実現させる。
アクション 10
気軽に総合診療医と話せる「宮大カフェ」
- 必要なこと
- 町民と総合診療医のつながり。
- 課題
- 総合診療医が知られてなく、町の人と出会いがない。
施策・行動
- 1万人の規模で、総合診療医が3名町立病院に常勤している自治体は珍しいことなので、町民にも広く知ってもらうことが必要。
- 総合診療医が積極的に、町に出かけていき、講座や教室の手前、コーヒーを飲みながら気軽に総合診療医と町民が話せる場づくりをする。
- 総合診療医を目指す医学生も、積極的にカフェに参加し、町民の健康相談や総合診療医の仕事を話すことで、学生の学びにもつながる。